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タオバオ独自の決済システム「アリペイ」(ALIPAY、支付宝)

決済は「アリペイ」という専用システムを使います
ネットショップ運営で「決済システム」は気になる問題ですよね。日本ではすでにクレジットカードでの決済が主流ですが、中国はそうはいきません。ではどうやって代金をやりとりするのか?タオバオ独自の決済システム、「アリペイ」(※1)というものを使うのです。

違いは「商品の発送を待ってから代金が振込まれる」という点
アリペイはタオバオを運営するアリババ・ドットコムが提供する、「タオバオの決済のために作られた」といっても過言ではないシステムです。買い手と売り手の双方にとって安全性が高く、お互いの顔がみえないネット上のお金のやり取りには最適かも。その仕組みをカンタンに説明してみましょう。

タオバオ出店代行サービスを考えられる際は、このアリペイのシステムを よく理解してくださいね。

まずは図①をみてください。

図1 alipay1.JPG

まず、買い手が売り手に「買いまーす!」と宣言をします。あ、ふつうに言うと「注文」ってことです(笑)。ここまでは変わったことはありませんね。

図2 alipay2.JPG 次は、買い手があらかじめアリペイの口座に預けてある商品の代金がアリペイによって凍結されます。「凍結」っていうとちょっと分かりにくいですが、「このお金はこの商品の支払いのために、動かすことができませんよ~」という状態になるんですね。これをもって、一旦「支払い」という状態になります。アリペイの口座の残金が足りなければ、ネットバンキングやクレジットカードからアリペイの口座に入金をします。まだ売り手には代金は渡りませんが、売り手には「代金が凍結されました」という情報が伝えられます。

図3 alipay3.JPG アリペイへの代金凍結を確認した売り手は、安心して商品を発送します。

図4 alipay4.JPG

無事に商品が届き、中身を確認した買い手はアリペイに「OK!ちゃんととどいたよ!代金払ってあげて!」と報告。するとアリペイは凍結されていた代金を売り手に支払って、取引が成立すると、こういう流れになっているのです。

ちょっと待って!もし商品が届かなかったら「凍結」されたお金はどうなるの?
当然の疑問ですよね。商品が事故などによって届かなかったり、届いた商品が間違っていて返品!などになった場合はどうなるのでしょう?まさかアリペイが持っていっちゃう?いえいえ、そんなことはありません。まずは、売り手と買い手同士の話し合いになります。そこで、たとえば「○%値引きしますよ」とか、「じゃあ完全に返品で100%返します!でも送料だけはくださいね」などの結論を出し、それにしたがってアリペイ上で操作、取引完了ということになります。タオバオでは、なにごともチャットでの話し合いなくしては前に進まないということでしょうか......。

中国の商習慣にマッチ。タオバオが受け入れられる要因に
さぁ、ここでこういうギモンが浮かびます。「なんでこんなめんどくさいシステムなんだぁ?」。そうですよね。私もいまだにそう思っています(笑)。でもこのシステム、実は中国の商習慣にぴったりマッチしたやり方だったりするのです。中国の商売は、現金取引がキホン。現代のリアルの取引でも、品物と引き換えに現金をやり取りするやり方が一般的なのです。それもこれも、信用できるのは現金のみという中国人の商売に対する考え方が基礎になっています。ネットショッピングでは、どうしても先にお金を支払って商品が届くのを不安に思いながら待つ......ということになってしまいがちですが、「アリペイに一旦預ける」というプロセスをはさむことでこれを回避しています。また売り手にとっても、代金はアリペイに預けられているわけですから「ちゃんと払ってくれるのだろうか......」という不安なしに商品を送ることができるわけです。タオバオがシェア80%を超えるまでに受け入れられた(※2)のは、このアリペイのシステムが大きいと言われています。

優良な決済システムとしてタオバオ以外でも使えるアリペイ
アリペイのユーザー数はすでに1億人を超え、1日の決済額約80億円の中国で最大のネット上の決済システムとなりました。この膨大なユーザー基盤を活かして、タオバオ以外のネットショップ上でも導入が進んでいます。ただし、タオバオ以外だと数%の手数料がかかります。ま、これはクレジットカードやほかの決済システムでも同じなので、仕方がないかも。中国のネットショップをのぞいてみると、結構「アリペイOK!」というサイトを見かけますね、最近。中国銀行・中国工商銀行・中国建設銀行・中国農業銀行の中国四大銀行をはじめとする14銀行、および中国郵政やビザカードなどと提携していて、入出金などの利便性が高いことも評価されています。

ソフトバンクと組んで日本のネットショップ向けの導入を加速
孫正義氏が初期のアリババに巨額の投資をしたこともあって、縁が深いアリババとソフトバンク。そのソフトバンクが旗を振って、日本のネットショップが中国向けに商品を売る際の決済システムとしてアリペイ導入を推進する動きもあります(※3)。またアリペイは日本での導入を促進するため、日本での代理店を募集。株式会社シンロン(東京都渋谷区)と株式会社アドウェイズ(東京都新宿区)が組んで、代理店業務を開始(※4)したりしています。アリペイはかなり本気で日本のEC業界に入り込むつもりらしく、代理店の募集のために日本で行われるネットショップ系の合同展示会にブース出展したりもしているようです。

「転送コム」がすでにアリペイを決済システムとして導入
「転送コム」って知っていますか?海外に住んでいる人になら結構有名ですが、日本のネットショップで買った品物を海外の居住先にまで転送してくれるというサービスです。ネットショップって結構国内のみの配送、というところが多いんですよね。で、この転送コムがいち早くアリペイの決済サービスを導入しています(※5)。とはいえ、中国に住んでいたとしても日本人がアリペイで決済するということはちょっと考えにくいですけどね......。中国から日本のネットショップで買い物をする中国人をターゲットにしているんでしょうか?

せっかくなので中国のほかの決済システムについても
ネット上ではアリペイがほぼスタンダードになっていますが、中国にはもうひとつ、これぞ!という有名なシステムがあります。それが「銀聯」(ぎんれん)です。英語で「Union Pay」(ユニオンペイ)なんていったりもしますね。この銀聯、中国で発行されるキャッシュカード(銀行のカード)には標準装備。これがついたキャッシュカードなら、どの銀行のATMでも入出金や振込などができるという超便利システムなのです。日本の銀行より便利かも。で、この銀聯カードはすでに15億枚も発行されていて、ほとんどの中国人が持っているといっても過言ではありません。

デビッドカード機能付き。日本でも加盟店舗が急増中 この銀聯カード、なんとデビッドカードの機能がもともと付いていて、ちょっとしたレストランやデパートなら必ずといっていいほど使用可能。現金がなくても「これでお願い」ってさらっと支払いができるスグレモノなのです。

yinlian.JPG

これが銀聯カードのマーク。見たことありませんか?実は結構目にしているかも知れません。というのも、日本国内でも「銀聯OK!」なお店がどんどこ増えているからです。秋葉原の家電量販店や大手デパートはもちろん、マツモトキヨシなどでも導入されつつあるようです。目的は?もちろん、裕福になって日本に買い物旅行に来る中国人のおサイフを狙っているわけであります。銀聯なら、中国の口座に人民元を置いたまま、日本で買い物ができるって寸法。買い物した金額をその日のレートで人民元換算して、口座から引き落とされる、とまぁこういうわけなのです。さらに、三井住友銀行が銀聯マーク付きの「三井住友銀聯カード」なるものを発行開始。こちらはデビッドカードではなくクレジットカードのようですが、中国の銀聯加盟店で気軽に使えるカードってわけです。こうやって、日本と中国の距離が縮まっていくんですねぇ......なんて感慨深くなっちゃいますね。


※1 アリペイ:中国語名は「支付宝」、英語名は「ALIPAY」
※2 タオバオはイーベイ(中国語名は「易趣網))など競合を大きく引き離し、8割以上のシェアを獲得している(2008年)
※3 人民網日本語版 2008年12月2日より
※4 アドウェイズ社の2008年10月2日のプレスリリースより
※5 サーチナ 2008年10月8日より

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